2004年10月アーカイブ

像がゆっくりと草原を歩く


ジラフセンターでキリンどあっぷ


お腹がぱんぱん、食後のチータ2匹


雄ライオンと雌ライオン


シロサイの親子


マサイ族の女達


マサイマラで見た朝日。毎朝ゲームドライブが6時30分の集合だったので、いつも綺麗な朝日を見ながら一日は始まった。


ナクル湖で見たイボイノシシ。これは独特のお食事中ポーズ。いまやミュージカル「ライオンキング」でも大人気のイボイノシシ君だがうかうかしているとライオンの獲物にもなってしまう。


こちらもナクル湖で見たキリン。とても優雅に歩いていた


こちらはマサイマラの平原にいたキリン。これだけ広大な平原にいるとキリンの大きさはわからなくなってしまう。


これもマサイマラで見たゾウの親子。ゾウはとてもしわくちゃの動物だった。


個人的に、一番美的に美しいと思ったのはシマウマ。本当に顔からつま先までが真っ白と真っ黒のしま模様。顔は歌舞伎役者みたいだし、とにかくコントラストが美しかった。背骨が弱いので人間が馬にまたがる様に乗ることはできないらしい。


マサイマラで最初に出会ったオスライオン。近くにメスも2匹いて皆でお昼寝中だった。この後もライオンには出会ったが、オスはいつも寝てばかり。


こちらは孤高のメスライオン。辺りが一目で見渡せる岩の上に陣取ってマサイマラの平原をじっと見ていた。(だが、その後寝てしまった。)


これは合計10何匹のライオンの群れを見た時の一こま。メス親達はお昼寝中(←またか!)だが、子供のライオン達は飽きたのかお互いじゃれて遊んでいた。その仕草は本当に猫がじゃれている姿と一緒で、どれだけ見ていても飽きなかった。


同じ猫科の動物、チーターの兄弟がお食事をしているところ。(左チーターの口元にあるのが本日の獲物)血の匂いを嗅ぎ付けてハゲワシがどんどん集まってきているところ。この後、チーターが食事が終わった途端にハゲワシが残り物にどーと押し寄せて獲物はハゲワシの山で見えなくなった。


食事の終わったチーター兄弟はしばらく歩いてその辺りで唯一の木陰で休憩。2匹とも妊娠しているのかと思うほどお腹がぱんぱんに膨らんでいる。


チーターは顔が小さくて体も全体的に体もしまっている。猫と同じように前足で上手く顔を洗っていた。それでもまだ若干口元が血の後で赤く染まっていた。


夕食時、泊ったロッジの庭でマサイ族の男性によるダンスの催しがあった。写真はどのくらい高く飛べるかジャンプ力を競っているところ。無駄な贅肉がついていなくてバネそのもののような体だった。

あ行

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アイアンジャイアント・The Iron Giant
アメリカのアニメ映画です。とてつもない力を持つ鉄の巨人と心を通わせる少年、そしてそれに対峙する悪者の大人、というわかりやすい構図ながら、これがなかなか良くって、思わずぐずぐずと泣いてしまいました。ディズニーのアニメともピカチュウのアニメとも違いますが、これも大人がしっかり楽しめる映画だと思います。ただしラストシーンは好きな人と嫌いな人にわかれるかな。

アイズワイドシャット・Eyes Wide Shut
キューブリックの遺作。きっとこれを見たキューブリックファンは絶賛が落胆かで意見が分かれるのではないでしょうか。結婚生活における性への希望、夢、現実がからまってストーリーは進みます。個人的にはニコールキッドマンはいいとして、トムクルーズ以外の男優さんが演じていたらまた違った雰囲気の映画になっただろうな、と。。。

アザース
トムクルーズが製作に関わって前妻ニコールキッドマンが主演で熱演。ストーリーの視点が面白い。もっと怖いのかと思ってたけどこれなら大丈夫、ちゃんと全部見れました。キッドマンはこのところ作品にも恵まれてノリノリですな。かわいこわい子供が役にぴったりかな。

アメリカンサイコ・American Psycho
80年代のNYウォールストリート、20代後半の「Vice President」の肩書きを持つ金融マンがうじゃうじゃ。その一人の主人公が殺人への狂気へと走る、のか?とにかくブラックユーモアたっぷり、ヒューイルイスの懐かしいヒットがかかったり、馬車馬のように働くことをバカにするイギリスではこの映画大ヒットしています。そしてこのまま時がながれれば、「アメリカンビューティ」の世界に移行するのかな、と思いました。

アメリカンビューティ・American Beauty
ゴールデングローブ賞で「最優秀ドラマ」「最優秀監督」「最優秀脚本」の3つをとり、アカデミー賞へのはずみをつけた感があります。結婚生活が破綻している夫婦、一人娘と彼女の学校の友達、お隣に引っ越してきた家族、不倫相手、と大体の登場人物はこれだけです。それぞれが濃い役者だし、吹きだしてしまう場面も多いけれども、それぞれの素材が生かされて内容の濃いドラマになってます。久しぶりに映画らしい映画が見れて満足、満足。

アンジェラの灰・Angela's Ashes
FrankMcCourtの幼少期の自伝をアランパーカーが映画化。アメリカで夢やぶれ、アイルランドに戻ってきた家族。働いてはお金をお酒に費やしてしまう父、(飲んでいるのはギネス。さすがアイルランド!)、プロテスタントなんかと結婚するからいけないんだと母に小言をいう敬虔なカトリック信者の祖母、幼い弟たちが飢えと貧困で死んでいくのを目の当たりにしながら、自分の夢をアメリカでかなえようとした作者。月食の場面が印象的でした。

生きない
ダンカン脚本・主演、北野組のカメラマンがとった日本映画。借金をたくさんかかえた人達が不慮の事故を装って保険金で借金をかえそうと沖縄にツアーにでかける。しかし、それぞれのメンバーの背景が深く語られる訳でもなく、このテーマだけで1時間40分の話にするにはちょっと無理があるかな。

イギリスから来た男・The Limey
タイトルは「イギリス人」という意味。主演のTerenceStampが非常にいい味をだして好演、その脇を固める俳優も粒ぞろい。敵役にPeterFondaが音楽プロデューサー役で豪邸に住んでいるがぽこっとでたお腹がちょっと哀れ。映画最後の飛行機での場面にでてくる「Ta.」という台詞はイギリス英語スラングで「ありがとう」の意味。それを言うだけでイギリス人だというアイデンティティーがでるのが面白い。

生きる(video)
ロンドンで借りられる黒澤監督のビデオのうちの一つです。役所勤めで定年間近、一人息子の為にやもめ暮らしを続けてきた主人公は感情をあらわにすることもなく淡々と生きてきました。そこに突然のガン宣告。息子にも言わず一人で決心した事とは。見ていて切なくなってきて涙がとまらなかったです。

ヴァージン・スーサイズ・The Virgin Suicides
こちらは巨匠コッポラの娘ソフィアコッポラの初監督作品。撮影のしかたは上手だと思いましたが、音楽の使い方とストーリー展開がやや面白みにかけるかも。見終わるまでの時間が長く感じました。母親役のキャサリンターナーは体型だけでなく、いつもながらのド迫力。

エイリアン4・Alien4(Video)
年末のテレビ映画特集でエイリアン1-3を連続放映していたので、まんまと術にはまって続きが見たくなって借りてきましたが。。。続編のつらさとはいえ、パート2もパート3もそれなりに面白くできてるのに。。

M.I.2
007もスペインで幕をあけたけど、MI2もスペイン好きだったのか。まあ、期待通りというか、これでもかの格闘シーン、美しいヒロイン、カーチェイス、まあ娯楽作品としてはそこそこかな。

エリザベス・Elizabeth
98年公開でしたが、いまだにロングランを続けている作品。思ったよりサスペンス調で楽しめます。ただし、歴史の前知識がないと、映画中に説明がない為訳がわからぬうちに終わってしまう可能性あり。イギリス人から見て、省略している箇所はあっても、かなり歴史に忠実に再現しているという事です。俳優陣これまた豪華です。
■歴史前知識■
在位1509-1547年のヘンリーⅧ世は自分が離婚したいが為にカトリックから絶縁し、イギリス国教会を作る。その為、国内のカトリック修道院を片っ端から取り壊し、弾圧を繰り返した。しかし、ヘンリーⅧ世は世継ぎにめぐまれなかった。最初の妻との娘メアリー一世(在位1553年-1558年)が王位に就くと、カトリックへの回帰を望んで新教徒を弾圧し、ヘンリーⅧ世の2番目の妻との娘であるエリザベスも投獄された。メアリー一世が亡くなると、そのエリザベス(在位1558-1603)が王位に就く事になるが、その頃の状況は、カトリックと新教徒との争い、ヨーロッパ列強諸国との外交、暗殺事件、スコットランドとの不和等、波乱に満ちていた。スペイン、フランス等から政略結婚の話しもあったが、どこにもくみせず、結局エリザベスは未婚のまま一生を終える。このエリザベスの時代にシェイクスピアが活躍する等、イギリスは第一期黄金時代を迎える。

エリンブロコビッチ・Erin Brockovich
大好き!これいい!!「セックスと嘘とビデオテープ」「アウトオブサイト」「TheLimey」の監督さんの、実話を元にした新作です。見終わって思わず拍手してしまった。実は「ジュリアロバーツがでてるからといって避けないで。」という批評のお陰で見に行くことになったのですが、本当に見てよかった。無学と無能は違う、失うものはあっても一生懸命仕事をした者に与えられるご褒美。実話を元にしてあっても非常に映画らしい映画です。確かに、ジュリアロバーツの胸も気になりますが。。

オールアバウトマイマザー・All about my mother
スペインの映画です。題名の通り一人の母親の生き方に焦点があたります。ストーリーもさることながら、部屋のインテリアの色使いなどスペインならではの特徴が随所に見られます。

か行

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ザ・カップ・The cup
チベットからインドに亡命しているお坊さんとそこで一緒に生活しながら僧侶になる為に勉強している若い僧侶達。外界から遮断されているようで、しっかり雑誌やポスターを集めているサッカーが大好きな若い僧侶がワールドカップの試合を見たいが為にてんやわんやします。シンプルなストーリーは実際の話しに影響されており、実は中国のチベット支配、貧困、情報社会など考えようによっては根底のテーマはとても深い物語です。

カラーオブハート・Pleasantville
テレビで大人気の白黒のメロドラマの世界に、現代に生きている姉弟が紛れ込んでしまう。しかもその姉がいまどきの早熟さを数十年前の世界に持ち込んでしまったので、さあ大変。白黒の世界がだんだんとカラーの世界に変化してしまって、理想的な夫婦の間にも亀裂が走り。。。アイデアもストーリーもよく練られていて面白い映画です。

菊次郎の夏
たけしのコメディーは面白くないだろう、と思いながら見たからか、まあまあ楽しめた。井出らっきょ等のくだらないギャグが海外で見ると案外新鮮。音楽は相変わらず非常に素晴らしい。

ギター弾きの恋・Sweet and Lowdown
ウッディアレンの新作でショーンペンが主演。ジャズギタリストの人生を、ウッディアレンを含む数人のコメントをはさみながら描いていきます。見終わってからCDを探しにいきたくなるような音楽と、ちょっと狂気がはいった役柄を演じるにはぴったりのショーンペン。本当に彼は上手な俳優さんだと思います。

グラディエーター・Gladiator
2世紀の終わりのローマ帝国、共和制に戻すかどうかで権力者争いが起こる中、本当は後継者にと託されたスペイン人軍人が陰謀に巻き込まれていく話です。戦闘シーンなどは非常に迫力があってローマのコロシアムなども上手にイメージされていますが、ヨーロッパ大陸の話なのに皆が英語を話しているのは、中国の歴史上の人物が日本語を話しているようで、しょうがないとは思うけれどもちょっとひっかかります。

グリーンマイル・The Green Mile
スティーブンキング原作、「ショーシャンクの空に」をつくった監督コンビが再び刑務所内を舞台に、病気治癒能力のある黒人死刑囚と看守達のストーリーを作った。奇跡、最後の審判、癒し、などキリスト教が根底にある一種のおとぎ話。看守役の俳優達は皆役にぴったり合っていて上手。それに負けず劣らないねずみ(!)がまた熱演。でもこれで3時間はちょっと長いか?太って二重あごのトムハンクスが主演。

恋するシェイクスピア・Shakespeare in Love
邦題は「恋におちたシェイクスピア」らしいけど、原題そのままでも全く問題ないと思うのですが。。ありそでなさそなストーリー展開、はらはらどきどき、泣いたり笑ったりしたりもして、これぞ映画の真骨頂と思わせる楽しい映画です。(脚本が上手なのに、英語力のなさから最後ちょっと理解できなかった箇所あり。ちっ。。最後のオチ教えて下さい。)アカデミー賞に13部門ノミネートされてますが、どれくらいとれるでしょう。主演女優パルトロー(ブラピの元彼女)は、アメリカ人ながら「完璧なブリテッィッシュアクセント!」とTVレポーターに絶賛されてました。できたら映画を見る前にシェイクスピアの「12夜」の知識(ビデオにもなってます)があると下準備完璧。

ことの終わり・The end of the affair
予告を見ているととてもドラマティックでサスペンス調の感じがしていたのですが、うーん、思った以上に宗教色の強い映画だった。かなり女性的な映画だと思うので、男性諸氏にはつまらないと思う人が多いのでは?

さ行

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サイダーハウスルール・The Cider House Rules
今のところ今年一番の映画。マイケルケインは助演男優賞でオスカーをとるべくしてとったおいしい役柄だし、りんご畑や海などの景色がとても綺麗。原作は「ホテルニューハンプシャー」のジョンアービング(脚本も担当しオスカー受賞)、監督は「ギルバートグレイプ」のラッセハルストレム。お勧めの映画です。

猿の惑星・Planet of the Apes
そりゃあやっぱりティム・バートンでしょう。この監督さんが好きなひとは好きでしょう、この映画。元オリンピックのアスリートがでてたり、すごく美人女優がお猿さんになってたり、主人公の男優はぱっとしなかったりだけど、とりあえず抑えときました。

地獄の黙示録完全版
実は映画館で見るのは初めて。有名なワーグナーのシーンを大画面で見れただけでも価値があったな。結末も違うし初めてのシーンも追加されてました。大変満足いたしました。

七人の侍
「黒澤週間」で上映された為に再見。そんなに大きくない映画館は満員だった。ちょっと画面が小さかったのが残念だったが、やはり見ごたえのある作品。もう「7人の侍」の誰もこの世にいないのかと思うとさみしいな。これ以上この映画について語る必要はないだろう。

シックスセンス・The sixth sense
死んだ人の霊が見えてしまう少年と彼を診断する精神科医との物語。ホラーモノは嫌いなのですが、これはストーリーの筋がきちんとしているので思ったより楽しめました。でもブルースウィルスが精神科医という設定がどうもね。。。

ジュラシックパーク3・Jurasic Park III
「まだやるか」と感じるか、「またやってくれるか」と感じるかは、結局のところ恐竜そのものへの思い入れの差なのでしょう。これまでのスピルバーグに代わって、「ジュマンジ」や「遠い空の向こうに」のジョー・ジョンストンが新しい監督になった影響で、すっかり肩の力の抜けた軽く楽しめる小品になったというところでしょう。「遠い空の向こうに」のロケットに続いて、今回は翼竜プテラノドンが大活躍。ほんとに飛ぶのが好きな監督さんなのですね。

スター・ウォーズエピソード1ファントム・メナス・Star Wars Episode 1
ロンドンは99年7月15日(木)に一般公開、その初日の初回午前9時30分、地元の映画館だからか、この街の人は朝が苦手なのか、30人程しか席がうまっていませんでした。奥行き45度くらいにテロップが流れていく今までと全く同じ始まり方にあの音楽、これだけでうきうきしてしまう。久しぶりにC3POとR2D2を見ては喜んで、砂漠に宇宙船、人間やらは虫類系の店主やらがごちゃ混ぜなのに違和感を感じないどころか、なんだかお祭りみたいでわくわくしたり、それだけで楽しい数時間でした。

ストレイトストーリー・The Straight Story
もしもデビットリンチという監督の作品が嫌いだったら、今回はそれだけは忘れて見て欲しい作品。実話に基づくとてもゆっくりしたロードムービーです。つい最近黒澤監督の「生きる」を見たばかりですが、この作品は「生きる」と同じテーマを持った現代アメリカ版と言えるかもしれません。回想シーンやイメージシーンは全くなく、俳優の口から語られる言葉とアメリカの広大な農地を背景に物語は進んでいきます。私が見たときは号泣して泣き止められない男性がいました。

スリーピーホロウ・Sleepy Hollow
ティムバートン監督ジョニーデップ主演の映画と聞いて、これはタイプではないかと思ってしまった。ホラーやオカルトっぽいものは苦手だけど、結局見てみたら案外きちんとした娯楽作品になっていました。しかし、ジョニーデップって本当に演技の幅が広い!

千と千尋の神隠し
久しぶりに大笑いしゃちゃった。表情がすごく生き生きしていて、大げさに大きな顔の魔法使いがやたらにカントリーなおうちに住んでいたり、荒唐無稽なお話しなんだけど単純に楽しめます。よくこんなお話しおもいつくなー。またそのストーリーを何倍にも膨らませるキャラがうまいです。

た行

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タクシー・Taxi
リュックベンソンプロデュースのフランス映画です。日本ではとっくに公開なのにイギリスではやっと今ごろ公開になりました。1時間30分弱という短さを全く感じさせない内容満点のストーリーとおち、やはり映画は長いからいいというものではありません。ハリウッドの見てすっきりアクション映画がフランス人の手にかかるとこういう風にばけるのですね。とにかく楽しい!

チキンラン・Chicken Run
ディズニー映画とは違ったアニメが楽しめます。話しの山場で場内にいた子供がひときわ大きい声で「YES!!!」と声援を送っていたのが、うんうん、わかるなあ。

ドーベルマン・Dobermann
フランス映画で、日本では98年に既に公開されていますが、なぜかロンドンでは99年初頭の公開。いきまくった銀行強盗の主役ももちろんいいのですが、相手役のきれまくってる警察官がとにかく良い。この対決がなんだか妙にパワーがあって興奮してしまいました。主人公のGFが聾唖者というのもちょっと変わった設定です。日本のコミックを実写化したようなストーリーですが、とにかく映像がかっこいい。タランティーノとは違った風味のバイオレンスが楽しめます。

トーマスクラウンアフェアー・The Thomas Crown Affair
全く話の筋も批評も知らずに見にいってとても楽しんでこれました。スティーブマックイーンの「華麗なる賭け」のリメイク版という事です。46歳元モデルのヒロインの洋服の着こなし(セリーヌ)、やり手実業家の山の頂上のセカンドハウス、趣味の船遊び、全てスタイリッシュで、伏線のはりかたもストーリーのテンポのよさとマッチしています。

トイストーリー2・Toystory 2
はっきり言ってトイストーリ1より数倍も良かった!どきどきはらはらのストーリーもいいし、テンポ良く進んでいくのでまったく飽きることがありません。大人が楽しめるアニメです。とにかく楽しい!おもちゃは大切にしよう!!

な行

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ノッティングヒルの恋人・Notting Hill
ジュリアロバーツとヒューグラント主演のいかにもハリウッド的なロマンティックコメディー。ロケーションにリッツホテル、ハムステッドケンウッドハウス、ノッティングヒル等のロンドンの名所が散りばめられていて、登場人物もシティ勤めの金融マン、アーティストくずれの同居人等、いかにもロンドンにいそうなキャラクターで笑えます。ストーリーはいかにもありがちな話しですが、知っている場所が映画にでてくるのを見てるだけでもなんだか楽しいものです。

は行

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バッファロー66・Buffaro 66 (Video)
公開中から気になっていたのに見過ごしていてやっとビデオで見れました。話の設定も不思議ながら、ショットの取り方もちょっと変わっていて面白いです。主人公の赤いブーツがやたらと似合うのと、ヒロインのむちっとした体が印象的です。最後のホットチョコレートを買いに行くシーンは、恋が始まったばかりのうきうきした心情が伝わってきて共感がもてます。

ハルマゲドン・Armagedon(Video)
レンタル開始になったのでさっそく借りてきました。結末も知っていたし、この手のハリウッド映画なら、とたかをくくって英語がわかる、わからない全く無視でだらだら見ました。松田聖子が「I want to go shopping!!」とイエローキャブの中で叫んでましたが、そのタクシーの運転手の方が松田聖子より画面登場がよっぽど長かった。

バグスライフ・A Bug's Life
ディズニーの新作です。おもしろい!楽しい!笑える!ストーリーは明快単純、大人も子供も一緒に楽しめるし、CGも見事だし、最後の最後タイトルが出てきてからおまけのNG集なんてのもついてて、(なので早めに映画館を出ない事です)かなりお茶目です。トイストーリーより絶対いいです。1時間半があまりにあっという間に過ぎます。トイストーリーの続編を作るくらいなら、バクズライフの続編に力を注いで下さい、ディズニーさん。

ビーチ・TheBeach
トレインスポッティングは好きな映画の一つなので、その監督さんの作品ということでは期待してましたが、ディカプリオ主演だしかなりハリウッド的な映画になってしまった。話の後半の変化は唐突すぎるし、エンディングも良くない。タイの綺麗なビーチがあれでは勿体ないぞ。

ひかりのまち・Wonderland
99年カンヌ映画祭出品作品のブリティッシュ映画。「ノッティングヒル」で車椅子のお姉さん役が主演です。シングルでBFとの出会いを探す彼女、親戚の一人息子を抱えたバツイチの女性、臨月で陣痛が始まるころに旦那さんと大喧嘩してしまった女性、の3人が軸になって、ロンドンを舞台にいかにもありがちなロンドンでの普通の人々の普通の生活が描かれます。これを見たイギリス人は「depressing」と感想をもらしていたけど、私から見ると良くも悪くも、いかにもロンドンの生活、という感じがしました。脚本家がフランス人の女性だからか、女性の視点から撮られた映画です。

ビューテフルライフ・Life is Beautiful
99年度アカデミー賞主演男優賞を獲得した作品。強制収容所を背景にした父親と息子の物語です。きっと男性の方が感じることが多いのでは?多少のあざとさは気になりますが、笑いながら泣いてしまう良い映画です。

ブロウ・Blow
大好きなジョニー・デップにいまやハリウッドにのし上がったペネロペ・クルスが共演。といってもペネロペはお話し途中からの出演で、なまりの英語が強烈。実話に基づいたお話しだけど、父息子の男同士の関係が切ないな。

ほんとうのジャクリーヌ・デュプレ・Hilary&Jackie
皆がいいと言うので見てみたらほんとに良かった。イギリスの有名なチェリストとその姉、家族の実話に基づいてます。映画を見た後に、本で彼女達の写真を見たら、演技していた俳優さん達と結構似ていてまたびっくり。「シャイン」でもそうですが、本当の天才の神経って、やっぱりほんとに細いんだろうな。。と凡人は思いました。重い話題を丁寧に、深刻に描いているけれども、映画の長さを感じさせない魅力があります。これこそイギリス映画だという人が多いです。しかし、イギリスには地味で上手な俳優が多いと感服します。

ファイトクラブ・Fight Club
非常に好き嫌いの分かれる映画。映像の取り方は「セブン」より洗練されたかもしれない。ブラッドピットは役そのものと思えるくらいはまり役で、サイケなシャツや赤い皮ジャンがこれほど似合う俳優とは思わなかった。

ブリジットジョーンズの日記・BRIDGET JONES'S DIAARY
人気のある翻訳本の映画版。レニー・ゼルウィガーが体重増やしてむちむちブリジットを好演してます。一生を共にするパートナーを探して奮闘努力。そのストレートな物言いも彼女みたいな性格だと憎めないし、とってもかわいいです。でも本の方が面白かったな、やっぱり。

僕と空と麦畑・Ratcatcher
70年代のグラスゴー、ゴミ収集ストライキの為、貧困層が住むアパート一帯はたくさんのねずみが徘徊し、収集されないでたまる一方のゴミは動物の死体も含め腐乱がひどい状態。そこに両親と姉妹と一緒に暮らす12歳の少年が主人公。多感な彼から見たまわりの住人、貧困、いじめの現実と、草原の中に建築される新築の真っ白な家への夢がせつなく描かれています。しかし、グラスゴー訛りはドイツ語を聞いてるようで難しかった。。(映画見た後、こちらもアパートでひさしぶりにねずみともご対面!なんてこった。)

ま行

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マグノリア・Magnolia
うーん、面白かったけど、ちょっと長いか?音楽は良かったけど、ラストのあのシーンは??でも確かなことは、「EyesWideShut」のトムクルーズよりは好きだった事。前半ちょっとだらだらするけど、最後のあのシーンにはびっくりさせられる。うーん、うーん、好き嫌い分かれる映画かな。

マトリックス・The Matrix
いわゆるハリウッドのアクションに、仏映画の「ドーベルマン」のカッコ良さを加えて、SFと「北斗の拳」で割るとこういう映画になるのかな。最近の監督さんは日本の「漫画」に影響受けてる人が多いと思います。戦うシーンでもついげらげら笑えるので、ビデオではなくて映画館の大きなスクリーンで見ればストレス解消!

マルコビッチの穴・Being John Malkovich
予告見たときからこれは気になってた。ポスター見てもやっぱり気になってた。ようやく見れてもうすっきり。キャメロンディアスがああいう役もできるのかとちょっとびっくりしました。外見可愛いお嬢さんだけで売っているのかと思いきや、今後が楽しみです。「マーズアタック」で笑える人なら、きっとこの映画もお好きなのでは?

ムーランルージュ・MOULIN ROUGE
予告を見るだけで大体のストーリーはわかるのだけど、音楽使いがここまでとは!たのしかったぁ。ライクアバージンやロクサーヌがまざってくる恋愛ミュージカル映画?最初のムーランルージュでの踊りと音楽のリミックスは格好いいし、何千曲の曲から上手く台詞だけをつないでるところとか手がかかってます。隣に座ったのおじさんは最後号泣してた。女に泣かされた経験でもあるのかな?

メリーに首ったけ・Something about Mary
キャメロンディアス主演のコメディーですが、ちょっとやりすぎのシーンが多い。キャメロンディアスが可愛い!と思える人なら見てるだけでも楽しいのかも。昔の格好良さはどこにいってしまったんだ、マットディロン、見てるのがつらい。

モンスターズインク
あー、楽しかった!もうストーリーの展開とか、涙もろいモンスターとか、おちゃらけ野郎がいたりとか、定型にはまってる映画で楽しいです。ヒットするのは当然か。

や行

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ユーガットメール・You've got mail
トムハンクスがあまりにもみにくい。役柄の為にわざと太ったのだろうか。。首筋の線から目が離れなかった。映画の中味も予想通りといえばあまりにも予想通り。面白くない事はないのですが、これで2時間以上というのはちょっと長すぎる。おしゃれな映画にするのであれば、音楽をもっとストーリーにマッチしたものにしてほしかった。後半の筋が安易すぎて、メグライアンがただのおばかさんに見えてしまったのがさみしい。メグライアンは「フレンチキス」の方が百倍キュートだと思います。


ら行

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リトルヴォイス・Little Voice
同名のミュージカルから映画化された。主演の女優さんは舞台をつとめた同じ女優さんで、映画の中の歌唱場面も彼女のパフォーマンスそのままなのだそうです。しかし見た目は年齢不詳。この映画はグリコのようなもので、一粒で2度おいしいのです。というのは一度皆がハッピーエンドで終わりそうな盛り上がりを見せます。ここまでがいかにもハリウッド的な雰囲気。でも結末がちょっとひねくれてるところは、いかにもイギリス的。という事で、これを見ればアメリカ映画も楽しめるし、イギリス映画も楽しめるようになっているのです。

リリィ・シュシュのすべて
岩井俊二監督の新作。見ていて三半規管がやられる気持ち悪さがありました。ちょっと話も長い。だけどこの人が撮る映像は好きだし、選ぶ俳優さんのカラーも好き。弱者への様々な形での暴力がこれでもかと綴られていて、好き嫌いが分かれる映画かも。

わ行

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ワールド・イズ・ノット・イナフ・The world is not enough
「トーマスクラウンアフェアー」を見てからすっかりご贔屓のピアースブロスナン主演007の最新作です。なにせ敵役がソフィーマルソーで彼女の可愛らしさ、色っぽい目元を見ているだけでも得した気分。ストーリーの冒頭シーン20分程は見ているだけでロンドン観光もできるくらいで、テムズ川や新しいミレニアムドームを背景に相変わらずド派手な痛快シーンです。

ワンダフルライフ・Afterlife
邦題は「ワンダフルライフ」という是枝監督の日本映画です。ロンドンで3週間だけ単館上映され、タイムアウト誌の批評家ランキングで見事トップに輝きました。話の設定が上手で、見終わった後に「あなたの今までの人生の中で一番、幸せで記憶に残っている瞬間は?」と聞きたくなります。あなたならどんな瞬間を選びますか?

AからZ

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A Room for Romeo
中学生くらいの隣同士に住む少年2人の友情に、一人のかなりエキセントリックな大人の男性が割り込んでくる。大人の世界も魅力的、でも友情も大切。そんな思春期の男の子の感情が交錯します。現実的ながらほのぼのしたりしていい映画です。

Limbo
こちらも99年カンヌ映画祭出品作品。ちなみに辞書によるとlimboとは「天国と地獄の中間の場所」。シングルマザーとBF、そして彼女の一人娘の3人がトラブルに巻き込まれ。。。人間の恐怖と希望がじわじわ伝わってきます。しかし、場面展開がぶちっと変わるところがちょっと好きになれなかった。

This Year's Love
カムデンを舞台にしたUK映画。ロマンティックコメディーとの前評判が多いのですが(なにをロマンティックの基準にするかは人それぞれだと思いますが)、この映画となるとどうでしょう。。結婚式、パブ、タトゥー等生活の様子は限りなくそのままのロンドンを映し出されているように思います。しかもカムデンの、マーケットのあるごちゃごちゃした面とプリムローズヒル等の高級住宅地の面をうまくブレンドさせているように思います。パブのマスター役がもしかすると一番おいしい役かもしれない。しかし、「ヒラリーアンドジャッキー」でも思いましたが、UKの役者さんは本当にハリウッドスターのようにゴージャスではなくとも、非常に味のある俳優さんが多いと感心します。 
本帰国が段々迫ってきたので残りの日々を後悔ないように使いたい。今回はその第一段ともいうべき旅行だ。今年のイースターは4月の終わり、イギリスはバンクホリディが重なるので長期休暇がとりやすい時期だ。そのかわり早くから予約しておかないと旅もままならない時期でもある。ポルトガルはよかったいいと言う人が多いのでずーと気になっていた国。そのお隣のスペインは、最近スペイン語に興味があることと、スペイン料理も大好きなので、今回の2カ国周遊の旅を計画した。



この旅の為というか、興味が先だったのか、実はここ数ヶ月スペイン語を習ってみた。なにせ言葉が全く通じないのは心配だし、ちょっとでも話せれば現地でもっと楽しくなるとは思うのだが、クラスではほとんど落ちこぼれ状態なので、一体どのくらい実用できるのか心配だ。スペイン語の母音の発音は日本語のアイウエオと全く一緒なので、ローマ字読みさえすれば大体読むことはできる。しかしだからといってリスニングとなると全く別の問題なのだ。英語のように抑揚がないスペイン語は、話しているネイティブにとってはそんな事ないのかもしれないが、非常に早口に聞こえる。さて一体どうなることか。ドキドキ。。
前日は一日忙しかった。しばらく留守にするのでその前にやっておかないといけない連絡やら、先の手配、洗濯、掃除などで丸一日かかってしまった。まあ、とにかく準備が整い、荷物を整理して翌朝の空港までの交通手段を考えた。往路はヒースローからの出発なので、初めてパディントン駅から直通15分というヒースローエクスプレスを試すことにして、一応駅とバス停で時間を調べてみると、パディントン駅までの移動が問題だと気づいた。出発日が丁度イギリスの祭日にあたるので、地下鉄は始発が遅いし、バスも一本逃したら危ない、ということで急遽一番近いキャブ屋に出向き翌朝6時50分に予約した。はたしてきちんとくるのだろうか、といぶかしく思いながら。

ところが、出発当日本当に時間どおりにベルがけたたましく鳴った。あわてて荷物をもって戸締りを確認して、台所の排水パイプが詰まってしまったので大家さんに手紙を書いて残し、思ったより寒くはなかったがジャケットを着てタクシーに乗り込んだ。早朝だし休日だし道路はがらがら、思ったより早くパディントン駅に到着。駅にはぼちぼち大きな旅行かばんを持っている人がいる。さてまずはヒースローエクスプレスのチケットを買おうと窓口にいくと、どこの航空会社を使うのかと聞かれ、BAだと答えたらなんと、「後ろのBAカウンターでチェックインすれば、ヒースローまでの通常12ポンドの片道チケットは無料になる」と言うではないか!ほほほー、ラッキー。さっそく駅のカウンターでチェックインして荷物も預けてすっきりして電車に乗り込む。こういうサービスがあるなら最初から教えておいてくれればいいのに。これが、イースター期間中の特別のサービスだったのか、年中行っているサービスなのかはわからないが、まあでも今回はラッキーだったからいいとする。

このヒースローエクスプレスは非常に快適だった。比較的新しい交通手段なので車両は綺麗だし、直通15分で到着するので便利この上ない。そのかわり値段がちと高いが、ガトウィック空港からビクトリア駅までの30分も10ポンド20ペンスかかることを思えば価値は十分あるだろう。しかもヒースローのカウンターでのチェックインの列に並ばずに済んだのでこれまた楽チン。空港のレストランでイングリッシュブレックファストを食べて、予定より5分遅れでBA機はマドリッドへ飛び立った。

マドリッドに到着すると結構蒸し暑い。この日はすぐにリスボンまで乗り継ぎなので、コネクションの表示にしたがって進んだのだが、パスポートコントロールが目の前に出てきた。あれれ?コネクションだけなら入国手続きなしではないのか?間違えると大変なので来た道を戻るが、他には道がない。通路にもほとんど人がいないのだが、一人空港関係者っぽい男性が煙草をふかしていたので、聞いてみることにした。「英語話しますか?」と英語で聞くと、「いいえ、話しません。」とスペイン語で答えられてしまった。さっそくの難関に一瞬ひるんだのだが、他に方法がないのと、今後もぶちあたる問題でもあったので、超つたないスペイン語で「私達はリスボン行きの飛行機に乗りたい。パスポートコントロールは通らないといけないのか?」と聞いてみた。スペイン語を一緒にスペイン語を習っているクラスメートや、我慢強い先生以外の赤の他人に対して、思いもかけずに話しかけないといけない状況だったので、こちらは相当必死の形相をしていたのだろう、その男性は大丈夫、君はちゃんとスペイン語を話しているよ、といった慈愛に満ちた顔で私を見てくれた。パスポートコントロールは通らないといけない、その先はインフォメーションで聞けばわかるから、という内容のことを答えてくれたのだと思う。とにかく御礼を言って、その頃には長蛇の列になっていたパスポートコントロールの最後尾に並ぶ。ああ、やれやれ。先が思いやられる。

結局一度入国手続きをして到着ロビーにでて、それから再び出国ロビーに向かって通常のチェックインをした。つまり手続き上では入国手続きをしたので、スペインに滞在しているようになっているわけだ。さっきの一件でかなり動揺していたし、とりあえずスペインの土地にはついたのでビールを飲もうとお店に入った。ビールが一杯150円くらいの安さ、しかもイギリスと違って冷えているビール、これはおいしかった。リスボン行きの飛行機は1時間ほどのフライトなのだが、おつまみのハム類がおいしくてびっくりした。


リスボンの空港でロビーに出る前にたまたま今日泊まる街まで直通のバスがでているのを知った。1時間に一本だが、電車だと駅まで移動しないといけないので手間を考えれば楽だ。しかし問題は荷物がすぐにでてくるかだった。次のバスは午後4時だが、10分前でも荷物がでてこない。ああ、やっぱり駄目か、と思った瞬間なじみの荷物が見えてきて、それを取るなり走り出す。これまたラッキーにもバスが遅れてくれたので、無事エストリル行きのバスに飛び乗ることができた。はあ、はあ、と息を整えるうちに約30分で街に到着。チェックインすると丁度たくさんのドイツ人ツアー客がロビーにあふれていた。ホテルの部屋は海沿いで、ホテルには室内、屋外プールもあるのだが、こちらはちょっとしょぼい。(写真左:なかなかモダンなポルトガルの郵便局。右:ホテルの部屋。下:昼間のカジノ外観。)


散歩がてらエストリルの街を散策する。ここはカジノが有名なのだが、街自体は大きくないし、丁度イースターの時期だからか開いている店やレストランも少ない。街全体がとても静かな印象だ。結局これといったレストランも見つからずホテルで夕食をとることにした。ツアー客で満杯のレストランはボーイさんが3人しかいなくてなかなか番がまわってこない。しかもメニューもセットの中から選択するしかなくてチョイスは少ない初めてのポルトガル料理だった。

夕食後カジノでさっそくルーレットで運試し。一時はあたりまくってどんぴしゃもあったりしたが、台についているメンバーが交代するとさっぱりになってしまい、結局2500円ほどの負け。色々あった一日でした。

ポルトガルでの同居人の夢は、日本列島、グレートブリテン島に続き、ユーラシア大陸最西端を制覇すること。リスボンから西のロカ岬がそれである。この日は晴れ時々曇りの天候だったが、思いの他寒い。ホテルで朝食を食べた後、宿泊したエストリルから電車で5分のカスカイスという街に移動。ロカ岬にはここからバスがでている。観光案内所で地図をもらいバスの時刻を調べ、それまで街を散策する。エストリルに比べるとカスカイスという街は大きいし、たくさんレストランやお店もあり、いかにも歩いて散策するには向いている街だ。海沿いなので風がかなり強くて、持参した洋服では寒くてしょうがないという同居人がスポーツ用品店でウインドブレーカーを購入。せっかくアーセナルのまっ黄色のブレーカー(フットボール観戦記を参照)があったのに、どうして持ってこなかったんだ。後悔、後悔。(写真:カスカイスの路地)


午前10時35分のバスにのる。観光客が10人前後、あとは現地の人が買い物袋をさげている。ロカ岬には午前11時頃到着。ここもやはり風が相当強い。太陽がでたり隠れたりの天気で結構寒い。岬にはレストラン兼土産ものやが一軒あるだけで、大型観光バスがあるわけでもなく静かなものだ。旅行2日目にしていきなり夢がかなえられた同居人はすこぶる御機嫌がよろしい。写真をとったりしてから寒い体をコーヒーで温める。ヨーロッパ大陸のコーヒーはカプチーノ系の小さいものが多いが、ポルトガルのコーヒーはその中でも特においしいと思った。土産物にはポートワインがたくさん並んでいた。(写真:ロカ岬の碑)

帰りのバスは12時30分なのでそれまで私は寒さをしのぐべく室内に逃げていたが、嬉しさ満杯の同居人は一人で灯台まで散歩に行ってしまった。午後1時すぎにカスカイスの街に到着。午前中のうちに目をつけておいたレストランに向かう途中、ふと見かけた洋服屋さんにはいかにも海沿いリゾートに似合いそうな洋服が多くて、御機嫌の良い同居人に勧められて麻のロングスカートを購入して、こちらもすこぶる上機嫌状態になる。


左:カスカイスののどかな浜辺 右:いかにも海岸沿い、貝の土産物が多い 

左:ロカ岬 右:ロカ岬から下の海を見る図(←結構怖い)


ガイドブックにのっていたレストランは仔豚の丸焼きが有名というので、同居人はそれを、私はアサリのにんにく風味酒蒸しを注文する。待っている間地元の人が丸焼きだけをテイクアウトしていた。やっぱりここのはおいしいのかしらね、と話しているうちにでてきたこの仔豚は、思いのほか柔らかくて塩味のきいたグレービーソースとつけて食べるとうまうま!全く満足満足。

そうこうしていたらお店のオーナーの初老の男性が「日本人か?」とポルトガル語っぽい英語で尋ねてきたので、そうだと答えると、これこれ、ここにのっているんだ、と私達がもってきたガイドと同じものをとりだしてきた。そうそう、これでしょ、とこちらも同じガイドブックをだすと大笑いしてくれた。このオーナーはとても親切で、食後の甘いリキュールをサービスしてくれた上に、仔豚を焼く釜の中も見せてくれた。釜の上部はまあるくて木材を燃やして使用するのだそうだ。(写真の仔豚はちょっとグロテスクだけど。)本当に見ず知らずの観光客に親切にしてくれたオーナーに感謝、感謝。


気分良く店をでて散歩がてら地獄の口と呼ばれる海沿いの名所(写真左)をめざして歩く。その途中動物園もある市民公園でおトイレを探したりして道草をくった。地獄の口は自然にできた洞穴で、この日はたくさんの人出で観光客も多かった。ここに着く頃には歩き疲れてへとへとになってしまい、一旦タクシーでホテルに戻る。

ホテルでお風呂につかってさっぱりしてから、夕食はまたしてもカスカイスの街に向かう。レストランに向かう途中から、どこかでポルトガル名物の鰯を焼いているにおいがしてきた。うーん、これまた食欲をそそる香り。その晩入ったレストランでは魚介類のリゾットを堪能した。小さいレストランだったが観光客2割、地元8割でかなりにぎわっていた。中年のボーイさんも素朴だけどきびきびと動いていて、あちこちのテーブルにお料理を運んでいた。どのお魚料理もおいしそうだった。

エストリルに戻り2度目のカジノ。再びルーレットにかけるが、昨夜ほど運はなくて負けがこんできて、結局2万円ほど負けた。うーーーん、くやしいなあ。でもこれ以上やっても被害が大きくなるだけのようだったので、これできりあげる。ホテルに戻って熟睡。
この日は晴れ。今日はリスボンへの移動なのだが、昨日のカスカイスでの食事や、広過ぎず寂しすぎない街を思い出すとちょっと後ろ髪引かれる思いがする。朝食後チェックアウトしてリスボン行きの電車を待つべく駅に向かった。電車から見える家並みは、屋根に瓦が使用されているからか、どことなく日本の海岸部の街を思い起こさせる。30分ほどでリスボンに到着。タクシーでホテルに向かうがタクシー代はかなり安くて300円ほど。途中かなりの坂道が続いて、長崎の街と似ている印象を受ける。ホテルにはお昼前に到着してしまい、まだ部屋の用意ができていなかったので、荷物だけ預かってもらって時間をつぶしにカフェにはいる。


外国にくるといつも飲んでいるし簡単だからとついブラックコーヒーを注文してしまうのだが、お隣のおじいちゃんが新聞を読みながら飲んでいたコップにはいった暖かいコーヒー牛乳がおいしそうだったので、ウェイターさんに「あれと同じものがほしい」と言ったら「ああ、コヒーインミルクね。」と言われた。なあんだ、結構そのまま直訳すればよかったんだ(英語なら、の話しだが)。同居人はブラックコーヒーのビカを注文。(写真:カスカイスの広場のカフェ)


歌麿などの浮世絵があるというグルベキアン美術館に向かうが、あいにく改装中で閉まっていた。すぐ裏に近代美術センターがあるのだがこちらもお休み。しかしこの一帯は小さな公園風になっていて、緑が濃い木々の中に池があったりで、散歩するには丁度よかった。リスボンの空港は市内から近いので、空を飛ぶ飛行機はかなり大きく見えた。(写真:美術館の庭)

その後地下鉄でホテルに向かう。初めてのリスボンの地下鉄だが、駅によってはホームが薄暗く、しかも長ーいホームの割には車両が2両編成なので待っていた場所から電車までが遠くなってしまって、乗車するのに走らないといけなかった。ロンドンや東京と違って車両内には広告らしい広告はほとんどなかった。

一旦ホテルに戻って貴重品をセイフティボックスにいれたりちょっと休憩。TVニュースで、この日F1イギリスグランプリが行われたのだが、数日間の豪雨で駐車場の地面はぐちょぐちょで、スタックする車や仕方なくたくさんの荷物をかかえて歩く人達が映しだされて、早朝から大混乱だったようだ。実はこのグランプリも本場で見たがっていた同居人は行かなくてよかった、とちょっと嬉しそうにほっとした表情だった。(←他人の不幸を喜ぶ嫌な奴。)

再び地下鉄で中心部に向かい、ガイドブックでお勧めのポルトガル料理のレストランにはいって昼食をとる。創業70数年のシーフードが有名なレストランで、メニューはポルトガル語しかないのだが、ウェイターさんがきちんと英語で一つ一つ説明してくれて丁寧な対応だった。同居人によると、ワインリストには種類がたくさんあったそうでどれもそんなに値段が高くなかったそうだ。お勧めのワインの一つダンワイン(同じ名前だと作家の壇一雄が愛したワインだそうだ)を頼んだのだが、これが美味。ポルトガルワインには、赤ワインはリッチで深い色合い、しかも安いという素晴らしいものがたくさんあることを実感。調子にのって食後酒、デザートにコーヒーも頂いて2人で4500円ほど。これはお徳だ。


お昼でお腹一杯、しかも少々酔っ払いながら市電にのって市西部の発見のモニュメント(写真左)、世界文化遺産のひとつのベレンの塔(写真右)を見に行く。この日は本当に良いお天気で、しかも昼間からワイン一本開けているので、歩いているとすぐに疲れる。しかし青い空にテージョ川をわたる風は気持ち良かった。家族連れやカップル、観光客などかなりの人出だった。

しばらくすると疲れが勝ってしまって、市電で帰路に着くことにしたのだが、この市電が超満員。しかも途中で故障で停まってしまってなかなか動き出さない。そのうちいらだった乗客の一人が非常用のボタンを押して降車してしまい数人がそれに続く。途中運転手がドアを閉じにきたが、運転手がいなくなるとまた誰かが開けるの繰り返しで、こちらも我慢できずに降車してタクシーでホテルに戻る。ホテルの部屋に着くとまっさきにベットへ直行、結局そのまま晩まで寝てしまった。夜になって起きたのだが、もう着替えて外出する気にもなれず、そのまま体力回復に努める。同居人もテレビを見たり本を読んだり、途中でカフェで味付けパンを買ってきて夕食替わりに食べて、たった一夜のリスボンの夜はふけてしまった。
リスボンで泊まったホテルが空港に近い市北部で、ホテルの目の前が広場でタクシーが常時いるのは便利だった。午前5時にモーニングコールで起床。チェックアウトしてタクシーに乗ったのが50分頃、午前6時には空港に到着してしまった。タクシー代も500円ほど。あっという間だ。

搭乗手続きを済ませてからコーヒーとフランスパンのサンドイッチで朝食。結局昨晩は寝つづけてしまったので、名物の鰯が食べられなかったのが心残り。空港に朝っぱらから鰯を焼く屋台があるわけもなく、これは次回の夢となってしまった。時間まで残ったお金を使うべくお店をぶらぶらすることにし、同居人は昨日のダンワインが非常に気に入ったというので一本お買い上げ。午前7時45分出発の飛行機でマドリッドに向かう。おそらく2国間に協定があるのか、出国する時も、マドリッドに到着してもさっぱり入管手続きがない。パスポートにポルトガル入国のスタンプは一度も押印されることがなかった。


一時間時差がある為、現地時間の午前9時50分頃マドリッドに到着。ポルトガルではたった3日の滞在だったし、言葉も知らないから挨拶ぐらいを覚えて後は英語で済んだのだが、さてスペインではどうなることやらと、飛行機の中からあわててスペイン語会話集に目を通す。今日は電車でスペイン南部のコスタデルソル(太陽海岸)の街マラガに宿泊するので、駅の切符売り場は混雑しているというガイドブックに従って、空港にあるレンフェ(スペイン国鉄)切符売り場で切符を予約することにする。レンフェ売り場は到着出口すぐ横にあって、確かに誰もお客さんがいなかった。事前にインターネットで時刻を調べてあったので、「12時15分マドリッド発マラガ行きの一等片道切符を2枚下さい。」と、10分前から頭の中で繰り返してきた文章を売り場のお兄さんに一語一語はっきり言う。この旅行の前にクラスメートのイギリス人に「スペイン人はスペイン語を話す外国人には一生懸命耳を傾けてくれるから。特に東洋人がスペイン語を話すとなったら絶対だよ!」と言われていたのだが、これは本当だった。まあこちらが必死の顔をしているのも理由の一つだろうが、これから先、どのスペイン人もこちらのむちゃくちゃの言葉を真剣に聞いてくれた。(写真:マラガまでの特急電車Talgo)


空港からアトーチャ駅まではタクシーで向かう。高速は結構混んでいて反対車線は渋滞していた。電車の時間までは一時間ほど余裕があるし、切符も無事購入できたのでそれまではお茶でも、と駅にはいってびっくりした。そこは巨大な温室さながらで、中にはどでかい熱帯植物がところせましと並んでいるではないか。そのスケール、緑の濃さ、駅と温室が一体となったシャレた格好良さに度肝を抜かれてしまった。(写真:これ本当に駅です。)


4時間15分の電車の旅だからどうせなら一等車両にしよう、と言った同居人は正しかった。一列三席のシートは広々として快適で、しかも飛行機と同じような食前の飲み物から食事、食後酒に加え、新聞サービスに映画の上映までがついていた。食事(写真)は思いのほかおいしく、丁度お昼を食べていなかったこともあってぺろりと平らげてしまった。同居人も覚えたスペイン語で赤ワインを頼んでコミュニケート成功。日本だったら駅弁を買ってしまうから知らなかったが、新幹線でもこういった食事を用意してくれるのだそうだ。映画はインディージョーンズもどきのコメディーアクションものが流れていたが、字幕なしのスペイン語吹替オンリーだったので、リスニングの授業のつもりで聞いてみたり、無駄な努力と知りながら単語調をめくってみたりした。

大体時間どおりの午後4時30分にマラガ駅到着。気温21度。はっきり言って今までの中で一番暑い。マラガの街は思っていたより大きくて大都会だった。広い通りに車がたくさん走っているし、目抜き通りには休日を楽しむ人々がウィンドーショッピングを楽しんでいる。ホテルはその目抜き通りのすぐ近くで、場所も知らずに適当に選んだわりには大当たりだった。チェックインの第一声はスペイン語で話してみたが、フロントマンがこちらの予想していない質問をしてくるとさっぱりわからなくなってしまい、途中から英語に切り替えてもらってようやく通じた。うう、やはり道は険しい。


とりあえず荷物をおいてから来た道を引き返すように観光案内所を目指して駅の方面に歩く。観光案内所は宝くじ売り場よりも小さい小屋で、お姉さんがぽつんと座っていた。そこでマラガの地図と明日予定しているミハス行きのバスのことなどを尋ねるが、バスの時刻は駅横のバスセンターに行かないとわからないと言われ、再び駅に向かっててくてく歩く。スペイン南部はバスでの移動も電車と同じくらい発達しているようで、このバスセンターは思ったより大きいターミナルだった。我々の目指すミハス行きは一日4本しかでていないので、朝9時45分に乗るしかないことを確認してから再びホテルに戻り近所を散策することにした。


ホテル近くの目抜き通りはブティックや雑貨屋が多いのだが、レストランがあまり、というかほとんどない。スペインの街は一本裏道に入ると一気に雰囲気が変わってしまうので、観光客にはどこまでが安全なのかはかるのが難しい。夕食をとりたいようなレストランも見つからず、結局一旦ホテルに戻ってゆっくりすることにする。この数日分の洗濯物をホテルで洗濯してもらう為にランドリー袋にいれたり、自分でも小物を洗濯したり、お風呂にはいったりしている間に、同居人は一人でガイドブックにのっているすぐ近くのはずのレストランを探しにいってくれた。


スペインの食事の時間帯は日本と全くずれる。朝食はコーヒーとトーストなどで軽く、午前11時頃にちょっとつまみ、昼食はシエスタの時間帯午後2時から4時頃、夕食は午後8時以降だ。そんな訳でこの日も午後9時頃にレストラン、というか路上にテーブルと椅子を並べているだけの店なのだが、そこに潜入。席に座るなり愛想はあまりないが異常にきびきびしたウェイターさんが「飲み物は?」と聞きながらメニューを持ってきた。スペインでは最初の飲み物はメニューを見て決めるというより、座ってすぐに注文すべきのようだ。ここは魚介類専門店で、10数品のおつまみが写真で飾ってある(写真。店内はキッチンと立ち飲みのスペースしかなくてテーブルは全て道にでている。)ので非常に注文しやすかった。ホタルイカのような小さいイカのフライ、アサリの酒蒸し、ハム、えびのガーリックオイル焼き、ビール、サングリアとほとんど居酒屋のノリ。生ハムをもっと燻製させたようなスペインのハムは塩味、油分がなんともいえずにマッチしていて大変美味。これだけでも十分お酒がすすんでしまう一品で、この先ほとんどどの食事でもこのハムを注文するほど、大ファンになってしまった。もうすっかり大満足してほろ良いで散歩するが、昼間あれだけ暑くても夜になると一気に気温がさがって肌寒いくらいで、そうそうにホテルに戻って気分良く就寝。
この日天気は快晴、午前8時に起床してホテルでクロワッサンとコーヒーで朝食をとるが、コーヒーはあきらかにポルトガルの方がおいしかったのでちょっとがっかり。今日はスペイン南部にいくつかある「白い村」と呼ばれる、ほとんどの家々が真っ白の土地を目指す予定だ。こういう村はたいていアクセスが悪いので、反対にそれが幸いして変な観光化からも逃れて白壁の家が残っているらしい。マラガから一番近くてまだ交通の便がよいのがミハスという、白い村の代表的存在の土地だ。それでもマラガからバスで1時間、しかもバスは一日4便しかない。

午前9時40分のバスにのるべく、マラガのバスセンターに向かう。昨日下見してあったのであまりうろたえることなく往路のチケットを買ってバスが到着するのを待つ。天気はこの上なくよくて、待っている間もじりじりと焼けてくるのがわかるくらいだ。ミハス行きのバスはいわゆる市内バスと同じ位の大きさのバスで、最初の乗客は我々を含めて3人。がらがらの車内で一番前の席を陣取って高速道路からのマラガの風景をぼーと見ていた。


(写真:展望台から見たミハス)
20分ほどするとトレモリノスというコスタデルソルの中でも大型リゾート地に到着したのだが、ここでいきなり運転手がスペイン語でたった3人の我々乗客に対して何かを説明しだした。これが何を話しているのだか全くわからない!しかも運転手は英語を話さない。どうやらここで一度降車してしばらく待っていろ、と言っているようだ。もう一人の乗客もなんだか納得したように降車したので、よく訳がわからないまま降りることにする。私の勝手なスペイン語の解釈だと、一回りしてガソリンでも給油して戻ってくる、と言ったように思ったのだが、これは全くはずれだったようで、5分もすると別のミハス行きのバスがやってきて、一緒に降車したもうひとりのスペイン人がこれに乗れ、というジェスチャーをしながら乗りこんでいったので、あわてて後に続く。結局最初の切符を見せたら問題なく乗れたが、言葉がわからないってこわい。非常にあせった数分だった(汗、汗)。このバスはこの後トレモリノスの街のあちこちに停車して、たくさんの観光客を乗せることになり、バスは東京の朝の出勤時並のすし詰め状態、あちこちから観光客が話すスペイン語以外の英語、フランス語、ポルトガル語が飛び交っていた。そんな中日本人は我々2人だけの圧倒的少数派だった。


午前11時過ぎにようやく終点ミハスに到着。観光客もあちこちにちらばっていった。我々はまずバス停目の前の観光案内所に寄ってミハスの地図を入手。礼拝堂は閉まっているけど眺めはとてもいいよ、と案内所の人に言われた展望台目指して歩き始めた。レストランや土産物屋が並ぶメインストリートをちょっとはずれると、そこは喧騒もなく本当に真っ白の家と青い空が広がるだけでそれは綺麗だったが、30分ほどかけて山登りをした先にあった展望台も本当に景色がよくて素晴らしかった。ここに登るのは楽ではないので、わざわざ登る観光客も少ないようだった。(下:たくさんの花を飾っていたお家。)


帰り道は下りなので楽々降りてきて、運動の後のビールで生き返りながら昼食にパエリアを食べる。味はまあ観光客相手の可もなく不可もない味。帰りのバスの時間までぶらぶら土産物屋を覗いたのだが、これがなかなかセンスのいいアクセサリー店だのタイル屋などがあって楽しかった。ちょっとお店の御主人とも話したのだが、日本人の観光客も多いので日本語を習いたいのだが、ミハスにはもちろんそういう学校がないのでどうしようもない、と言っていた。日本のテレビ番組も好きだ、と言うので「ポケモン?」と聞いたらそうそう!と喜びながら毎日見てると言っていた。たしかホテルでつけたテレビではドラエモンも放映していたし、(スペイン語の吹き替えだったので、当たり前だがのび太くんがスペイン語をぺらぺら話しているのは不思議な感じだった。)さすが日本が誇るアニメの威力!

帰りのバスではすっかり気分よくお昼寝してマラガに戻ったのが午後3時頃。そのままタクシーでピカソの生家に向かったがあいにくシエスタの時間だったので閉まっていた。そこで5時まで時間をつぶすべく高台にそびえる城砦を目指すことにした。この日はとにかく歩け歩け大作戦の一日で、この城砦までは延々となだらかな坂道、しかし引き返す訳にもいかないのでとぼとぼ歩き続けた。ヒブラルファロ城は思ったより高台にあって、登ってしまうとマラガの街が綺麗に見渡せて爽快だった。まあるい闘牛場も、港の様子も、遠くに見える山の連なりも、天気が良かった事もあって見飽きなかった。高い場所に登るのが好きな同居人は、ミハスに続いてマラガでも高台にこれたのでずーとうきうきしている。

(左:マラガの港。右:真中にある丸い建物がマラガの闘牛場。)



再び来た道を戻ってピカソの生家(写真)に立ち寄る。フィルムの上映や、ピカソの絵画や陶器が飾ってあったが思ったよりこじんまりしていた。ぼちぼち散歩しながら6時頃にホテルに戻る。今日はかなり汗をかいたからシャワーでも浴びて、と部屋に戻ると朝だしておいたはずの洗濯用の袋がそのまま残っている。があーーーん。ここで今までの汚れ物が綺麗になるはずだったのに。これはかなりショックだった。翌日はもうマラガを発ってしまうのでまた数日洗濯の機会がないのだ。ああ、ショック。(涙)


失望を隠せないままお風呂に入ってさっぱりした後夕食に出かける。先ほど帰ってくるときに間違えて曲がってしまったホテルの裏道によさそうなレストランがあったので、そこに入ってみる。午後8時過ぎだったのだが、我々がお客さん第1号。すごく早口で話すオーナーらしき人は英語メニューはないからと一生懸命スペイン語で説明してくれるのだが、もちろん全部は理解できないので困った。しかしそのお店は炭火焼きがメインのようだったので、同居人はショーケースに並べられたお魚の中から指差してこれと選んだ魚の炭火焼、私は子牛肉のローストを選択した。前菜にスペインの名物でもあるにんにくスープとサラダを頼んだのだが、このサラダは3人前はありそうな量だった。赤ワインもスペイン産、でてくるお料理もどれも美味しくて、お勘定を頼んだ頃にはお店はかなりの賑わいだった。最後に食後酒を御馳走までしてもらって、本当に大満足の夕食だった。(写真左:とっても柔らかい子牛肉!魚も新鮮なのがわかる素材を生かした味だった。写真右:レストランの外観)

マラガは今晩が最後、ということで、ほろ酔い気分のままシェリー酒を飲ませてくれるバーに向かう。何十種類もの樽には全部種類の違うシェリー酒がはいっていて直接樽から注いでくれる。注文するとカウンターにチョークで値段を書きこんで最後に清算するようになっている。立ち飲みなのだが地元の人で随分混んでいた。ここでシェリー酒を2種類飲んだ。この時点で随分2人とも御機嫌だったのだが、なぜかホテルに戻る前にホテルのすぐ横にあったバーにも立ち寄ってしまった。ここでは2人とも大ファンになったスペインの生ハムと赤ワインを飲む。以前この店に日本人が来てあまりのおいしさに感激してハムを5皿も食べたらしい。上には上がいるもんだと関心しているうちにバーの閉店時間になってしまった。約3時間の夕食&飲み会ですっかり酔っぱらった2人は倒れ込むように寝入ったのでありました。
ちょっと前日のアルコール過多をひきずりながら午前8時起床。朝食後チェックアウトしてマラガ駅のロッカーに荷物を預ける。昨日はかなり歩いたし色々動きまわったので、今日はゆっくり一日を過ごすことにして、昨日もバスで通ったトレモリノスのビーチでのんびりすることにする。この日は昨日に比べると雲が多くてたまに晴れ間がでるくらいで気温も高くなかった。


マラガから地下鉄で20分のトレモリノスは確かに大型リゾート地という感じだった。駅からビーチまでの道には土産物屋やレストランが建ち並び観光客も多い。しかし、今日は天気があまりよくないのでビーチにはまばらにしか人がいない。一応いつでも水着になれるように下に着ていたのだが、脱ぐなんてとんでもないほどの気温だった。もうすこし暖かくてもいいのになあ、と思いながら借りたサンベットで2人とも持参した本を読みふける。


お昼はビーチ沿いのレストラン。さすがビーチ沿いだけあってお値段、特にビールの値段が普通の3倍ほどしたが、それでも日本のビーチで飲みよりはかなり安い。えびは茹でて岩塩だけのシンプルな味付けだがおいしかった。お昼を食べてからマラガ行きの電車に乗った午後3時頃まで、ずーと読書にひたる。結局水着には一度もならなかった。

午後4時30分の電車でセビージャに向かう。ここでもまた2人とも本にはまるが、最後に飽きてきたので持参したウノで決戦するが、私のぼろ負けで終了、セビージャに到着した。セビージャの駅もまたマドリッドのアトーチャ駅に負けないくらい大型で近代的な駅だ。マラガから乗った電車は2両編成だったが、その電車がより小さく見えた。


今回の旅行のホテルはほとんどインターネットで予約したのだが、セビージャは大都市でホテルの種類も多く、3泊する予定でもあったので、2つ星の安めのホテルを予約していた。しかし一番不安だったのも事実で、困ったことにこの不安が的中、ホテルに着くと思ったよりオンボロ、部屋にはテレビもなくてロビーにあるだけ、バスタブはなんとも奇妙にも肩までつかれない小ささだし、一番ショックだったのはセーフティボックスが部屋にもなく受付でも預かってくれないことだった。これはこの旅行中このホテルだけだったのだが、スペイン、特にマドリッドは日本人のパスポート狙いの強盗が多いとか、実際ホテルの部屋でカメラやビデオを盗られた、という話しをたくさん聞いてきたので、非常に困ってしまったが、いまさらホテルを変えるわけにもいかないのでとりあえず貴重品持参で街にでるしかない状況になってしまった。

唯一救いだったのは、受付のお兄さんが非常に優しい人で、英語とスペイン語ちゃんぽんでコミュニケーションしながら、今晩のフラメンコと翌日の一日グラナダツアーの予約をしてくれた。そのお兄さんにもらったセビージャの地図を片手に夕食をとるべく街にくりだした。

ホテルからレストランが多いと教わった場所まで歩いて20分くらいだったろうか、イギリス系のスーパーやデパートがあったりする道を歩いていたのだが同居人が「いかにもスリが多そうな道。」とつぶやいた。そうしてはたしてはたして、その数分後私がしょっていた貴重品がつまったリュックに異変を感じた。ふっと後ろを振り返るとすぐ後ろに密着して小柄な男性が私のリュックに張り付いている。ぎょっとして目が合ってスリだと気づいた。その男性は2人組だったのだが、そのままさっと私達を過ごしていった。私があまりに目をむきだして急に後ろを振り向いたものだから、同居人は私が痴漢にあったと思ったらしい。私のリュックというのが紐が面倒くさいくらいに開けにくく、しかも深さがあるタイプだったので、スリも紐を解こうとしていたところを私に気づかれ、幸い何も被害はなかった。おそらく今までの数日間でなんとなく会話も通じたり親切な人が多かったりで、最初の緊張感もゆるんでいたのだと思う。しかし、人の所有物を盗もうとする明らかな悪意のある人間を目の当たりにしてしまったので、それがショックでならなかった。その後はもう気分も朦朧、力が抜けてしまってとりあえず落ち着こうとはいったタパスバーでもなんだか何を飲んでいるのか食べているのかわからないような有様になってしまった。

やはりセーフティボックスがないのはあまりに危険だ、という結論に達し、そのまま近くの4つ星ホテルに予約が取れるか尋ね、3泊目を変更することができて少し気分も落ち着いてきた。雨が降り出してきたので、そのままタクシーでフラメンコを鑑賞しに行く。予定外にホテル探しをしたものだから時間ぎりぎりになってしまって席は最後部だったが、信じられないくらいにリズミカルにテンポをとるカスタネットの音や、めちゃくちゃ色っぽい背の高いボディにメリハリのあるフラメンコダンサーに目が釘付けになっているうちに、昼間ののんびりしたビーチでの休息からスリ騒ぎになってしまって無用の気疲れをするはめになったセビージャの1日目の夜はふけていった。

この日は午前6時起床。今日は一日グラナダ観光の予定だ。グラナダのアルハンブラ宮殿はスペイン随一ともいわれる観光地なのだが、何分交通の便があまり良くないのと、アルハンブラ宮殿は事前に入場券を購入しておかないと何時間も待つ羽目になる可能性がある、と言われていたので、その日の気分で予定を決める2人にはなかなかタイミングが合わずにどうしようかと迷っていた。しかし泊まったホテル前から出発するグラナダ行きのツアーがあったので、それなら入場券を買っておく手間も省けるし、説明も聞けるしと即決した。


午前6時45分、あたりはまだまだ薄暗い中、定員20人くらいの小型バスが我々をピックアップしてくれた。8割方はスペイン語が母国語の観光客、残り2割が英語圏の観光客だった。ひたすら高速道路をグラナダに向けて走っている間はぐっすり寝入ることもできたし、なにせツアーに参加しているというのは、自分でチケットや道路の確認したりする必要がないから楽だった。アルハンブラ宮殿に到着したのは午前10時30分頃、入り口近くでイタリア語、スペイン語、英語などとガイドのグループが分かれていて、我々は英語グループに紛れ込んだ。このアルハンブラ宮殿ツアーは午後1時30分頃まで続いたのだが、気温が低かったこと、石造建築の宮殿がまた寒さを増していて、ぶるぶる震えながらの見学となってしまった。夏の暑い時のツアーだったら、おそらくひんやりして気持ちよかったのだろうが。グラナダはイスラム支配が長い土地なので、アルハンブラ宮殿の建築もイスラム建築の影響を強く受けていて、その細かい細かい文様は見ていると気が遠くなるくらい手の込んだ装飾だった。


各言語グループに分かれていたそれぞれが一旦集合してからバスでグラナダの街に向かい、ガイドのお姉さんにお勧めのレストランなどを教えてもらってから各自昼食休憩になった。この時点でもう午後3時近く、私はお腹がすくとあっという間に機嫌が悪くなる特徴があるので、ここですでにかなり無口になっているわ、レストランまで一人で足早に歩いていくわ、同居人にたいして同意もとらずレストランに入ってしまうわ、同居人ははらはらだったようだ。まあ結果的にアンダルシア料理をだすこのレストランは大正解で、裏道に面していて小さい店内ながら、味は非常によろしくて、すっかり私の御機嫌はすぐに直っていった。とにかく寒かったのでニンニクのスープと魚介のホワイトスープを前菜に、私はアンコウのグリル、同居人は牛テイルの煮込みを食した。ニンニクスープはマラガのレストランで食べたものより濃厚で、具の一つである半熟の卵とスープに浸っているパンとの相性も非常に良くて、冷えた体を十分温めてくれた。食後はツアーの集合時間までは辺りを散策する。同居人は土産物屋で木と厚いゴムでできたパチンコを買っていたが、一体いつ使うつもりなんだろう?

グラナダを午後4時30分に出発してセビージャに向かう。またしても安心してぐーぐー寝ていたら、突然空が真っ暗になって豪雨が降り出した。しかし夏の一降りにも似ていた雨はさっとやんで、すばらしくも美しい180度の虹を2箇所に創り出してくれた。ホテルに戻ったのは午後8時頃。シャワーをあびてから歩いてガイドブックに載っていたイタリアンレストラン目指して歩く。昨日のトラウマも大分治ってきたが、辺りに注意しながら早足で歩く。レストランは非常にしゃれていてお客さんで込み合っていたが、パスタとピザは残念ながらたいしたことはなく、渡英以来アルデンテのパスタを食べたことがないと嘆く同居人は、スペインでも同じだったか、とがっくり肩をおとしていた。おいしいならまだしも、そんなことのないトマトソースを買ったばかりのシャツにとばしてしまったりで、余計ため息が深い同居人だった。レストラン近くのセビージャのカテドラルは夜のライトアップも中々で、しばらくそれを見学してからタクシーでホテルに戻り午後11時頃就寝。
セーフティボックスなしのこのホテルは今日チャックアウトだ。天気は久しぶりにとても良い。午前8時30分頃起床してホテルの隣のバーでコーヒーとボッカディーリョ(フランスパンのサンドイッチ)を同居人と分けて朝食をとる。お仕事に出勤途中のビジネスマンが数人立ち飲みでコーヒーを飲んでいたが、東京のようにせわしい様子もなく、皆さんゆったりと朝のひとときを過ごしている。次のホテルはチェックインが午後1時なので、マラガのホテルで忘れられてしまい、このホテルもランドリーサービスがなかった為にほったらかされていた洗濯物の山を、午前中のうちに片付けるべく近くの洗濯屋に向かう。ロンドンでもコインランドリ-生活なのに、旅行にきてもコインランドリーするはめになるとは(涙)。ホテルから歩いて3分ほどのドライクリーニング兼コインランドリーが2機ある店に行って久しぶりに日本式の上から洗濯物をいれる洗濯機を使った。(イギリスはドラム式で横部から洗濯物を出し入れする。)店主が乾燥機にいれてくれるというので出来上がるまで一旦ホテルの部屋に戻ってのんびりする。ホテルのすぐ裏が小学校だったので、校庭ではしゃぐ子供達の笑い声がビルの谷間越しに聞こえてきてなんだか懐かしい感じがした。

約1時間で懸案だった洗濯物は綺麗になったので部屋の荷物を片付けて、いざ2つ星から4つ星ホテルへと移動する。まだ部屋の用意ができていなかったので、その間に明日のマドリッドへの移動のための切符を買うためにゼビージャの駅に向かった。当日用の切符売り場は7,8人並んでいたがそれ以外は番号札をとって待つようになっており、札をとると192番がでてきたが実際の窓口はなんとまだ90番台ではないか!めまいがしそうだったが、前もって買っておいたほうが安心なので仕方なく待つことにした。ひたすら待つこと1時間くらい、順番がきたのでセビージャーマドリッド間を2時間半でつなぐAVEという特急列車の予約をする。マドリッドからマラガまでのTALGOは一等席と二等席の2つに分かれていてその一等席に乗車して快適だったので、AVEの特等席(AVEは3つのクラスに分かれている)はどんなだろうと興味があったのだが、特等席は既に売りきれており、一等席を二枚予約した。AVEの謎は、始発などよりも午前10時と12時発の電車のほうが料金が安いことだ。もちろん時間の制約のないわれわれはこの午前10時発を予約した。


ホテルにもどって部屋にはいる。バスタブも広いし、テレビも色々のチャンネルが映るし、しっかりしたセーフティボックスもあるし、でようやく安心、安心。身軽になって近くの大衆レストランで昼食。その後世界で3番目に大きい(一説には世界一とも言われる)教会であるカテドラルを見学する。天井が高くてパイプオルガンが綺麗に響きそうな内部には観光客がたくさんいて熱心に写真などを撮っている。アメリカ大陸発見者のコロンブスの墓もここにある。カテドラルの鐘楼はヒラルダの塔と呼ばれ上部までは歩いて登れる。ここでも高い所好きの同居人はさっそく上部をめざして意気揚揚と歩いていった。階段ではなくなだらかな坂が続くのだが上まではいい運動になる。しかし上から見るセビージャの街並みは十分意義がある。四方から見る風景(写真)がそれぞれちがって楽しかった。


その後オペラのカルメンの舞台に設定され、現在はセビージャ大学法学部となっている元タバコ工場を通りぬけてアカデミックな空気を吸い、マリアルイサ公園の中のスペイン広場に行く(写真:スペイン広場の建物)。半円形のスペイン広場の池でボートに乗ってしばらく遊んでいたが、カチューシャ代わりにしていたサングラスを不覚にも池に落としてしまった。(涙、涙)一瞬手の反応が遅くて拾いきれないうちに、にごった池の奥底に沈んでいったサングラス、その一部始終を見ていた近くのドイツ人の少女が口に手を当てて一緒に驚いてくれたが、あーーーあ、ショック。。


気をとりなおしてグアダルキビル川沿いを散歩しながらてくてくとホテルに戻る。(写真:川沿いにある黄金の塔。建造時には金色のタイルで覆われていたらしい。)今日は天気も良くて汗もかいたので一度さっぱりしてから近くのショッピングストリートをいったりきたりして無くしてしまったサングラスの代わりを探す。今年は4月末から5月にかけてが、スペイン3大祭りの一つであるセビージャの春祭りの開催期間だったこともあり、丁度その直前の金曜日だったこの日は、祭り用の買い物客でごった返していた。フラメンコの本場であるセビージャの春祭りは仮設のフラメンコ小屋がでて明け方まで大騒ぎするらしい。その為大人と子供用のフラメンコ用の衣装を売っている店はかなりにぎわっていた。


午後9時頃夕食の為、予定していたレストランに出向いたのだが、金曜日だったからか空いているのは予約席ばかりでウエィターさんの感じもあまり良くなくてさっさと店を後にしてしまった。といってもガイドブックも持たずに来てしまったので歩いて探したが上手くいいレストランに出会えず、急遽タパスバーめぐりにしようと決定。最初にはいったバーでソーセージとなすのトマト煮にビールで少しお腹を満たしてから二軒目を探し始めた。店によってはカウンターの中にハムのどでかい塊をそのままいくつも吊り下げていて、そういう店が魅力的に見えてひかれていた私達はふと、昨夜まで泊まっていたホテルの隣、今日の朝食をとったバーを思い出した。そこは確かにハムをいくつも吊り下げていたし、ハム類がその店のおすすめであったようなので、すかさずその店に移動した。この選択は正しかったと思う。絶対にガイドブックには載りそうにない小さなバーなのだが現地の人でにぎわっていたのが味を保証している。もちろん英語のメニューはないし、スペイン語しか話さないウェイターさんにこんなのが食べたい、といって選んだメニューは小さな貝(アサリの半分ほど)のガーリック酒蒸し、生ハム、チョリソー、どれも酒のつまみにはもってこいのメニューばかり。この店の存在をしっただけでも、あの二つ星ホテルに泊まった甲斐があるってもんだ。赤ワインもビールもごくごく飲んで、バーめぐりするはずがすっかりここだけで満足しきってしまい、いい気分でホテルに戻ったのは夜中近く。ああ、今日はいい一日だったなあ、と食が充実すると気持ちもより満足する二人だった。

今日はマドリッドへの移動日。午前9時にチェックアウトしてサンタフスタ駅にタクシーで向かう。午前10時発のAVE(マドリッドーセビージャ間の特急電車)はデザインも流線型でなかなか格好良い。長ーいホームを歩いて一等席に落ち着く。電車が出発するとすぐに映画の上映が始まり、朝食がサーブされる。

スペインの首都マドリッドはここ最近日本人狙いの強盗が多いというので、何人もの人から気をつけてね、と出発前から言われていた。以下は読売ウエブに載っていたニュースの抜粋。

◆マドリード・パリで邦人パスポート盗難急増
 【パリ27日=池村俊郎】日本人の欧州ツアー客に人気のあるスペインのマドリードで最近、日本人のパスポートを狙った強盗や窃盗が急増している。パスポートを奪われるなどして、在スペインの大使館に紛失届を出した日本人は、昨年一年間だけで、六百七十人を数えている。その背景にあるのが、日本人のパスポートを密売するヤミ市場の存在。米国行きを希望するアジア系密入国者たちからの“需要”が、それを支えているという。同じく日本人に人気の高いフランス・パリでも日本人を狙った窃盗事件が急増しており、外務省では、ゴールデンウイークを前に、両国への観光客に注意を呼びかけている。(4月28日14:32)

という訳で、マドリッドでのホテルは事前からそれなりに良いところを予約しておいた。午後1時頃にホテルにチェックインし、セビージャでも怖い目にあっているので貴重品全てホテルに預けバックなども持たずに身軽な格好に整えた。その後、同居人にお願いされて、どきどきしながら夕食の店を予約するため電話をとり、どうにか無事にスペイン語も通じて予約完了。ふうー。(汗)

マドリッドでは闘牛を見るのが目的なので、明日のチケットを購入すべく闘牛場に向かった。地下鉄は一律料金だし路線も色分けされていて分かりやすいが、ロンドンの地下鉄と比べるとちょっと暗い感じがする。目指す闘牛場は地下鉄ベンタス駅を降りるとすぐ目の前。さっそくチケット売り場に並ぶが、まわりをホームレスらしきお兄ちゃんがうろうろしながらお金をもらおうとしている。無視して切符売り場のお姉さんと話し出したのだが、そのホームレスが後ろにぴったりくっついてきて「僕には職もなければお金もない。すごくお腹がすいている。ちょっとでいいからお金が欲しい。」と英語で念仏のように唱えている。まあこんなに人がまわりにいる中でひったくりはしないだろうとは思ったのだが、チケットのお金を払ったりするのにお財布をだしているのでお財布を持つ手に力がはいる。

どうにか無事にチケットを入手してお昼を食べに中心部に向かう。土曜日だからか、街中はあまり人も多くなく、店も閉まっているところが多かったが、ガイドブックお勧めのパエリヤ店に到着。午後2時過ぎだったのだが、予約で満席に近く結局1時間ほど待つはめになってしまった。我々の後も予約なしのたくさんの人達が待つことになって入り口ちかくは待つ人達でごったがえしていた。丁度4人がけテーブルが空いているのを我々の次に待っていた2人組のイタリア人女性が気づき、「もしよかったら4人でテーブルにつきませんか?」という彼女達の提案を受け、即席4人組でテーブルにつくことができた。サングリアを飲みながらマグロの中落ち赤ピーマンサラダにミックスパエリヤを食べた。パエリアは非常に美味で、1時間待ったのも大納得の遅い昼食となった。


朝から曇りがちのお天気だったが小雨がぱらつきだしたりしてきた。午後4時過ぎ店をでてプラド美術館に向かうが、大通りを軍服を着た人達が交通止めにしたりしながら何かを設営していた為道に迷ってしまう。結局この設営さわぎは翌日のマドリッドマラソンの為だった。近いはずだったのに遠回りした為ようやくプラド美術館に到着したのは午後5時頃。入場口には30人ほどの列ができており一応並んでみたがなかなか進まないので、プラド美術館は諦めて散歩がてら高級店が建ち並ぶセラーノ通り散策に変更する。やはり需要が多いのだろう、サングラスを扱う眼鏡店が非常に多くて、色々覗いて試してみたのだがこれと気に入るサングラスには出会えず。途中ではいったショッピングセンターの雑貨店がセンスのよい品物が非常に多くて、ここで布製パン入れやらティッシュカバーなど普段使いの小物を購入。やはり買い物って楽しい。うーん、充実。


午後7時30分頃ホテルに戻り一休み。寝れそうな長さのあるバスタブでゆっくりお湯につかる。午後9時に予約を入れたシーフード料理店に向かうが、この頃にはかなり本降りの雨になっていた。このシーフード料理店は日本語メニューもありツアー客のような日本人が数組食事中だった。えびのクリームスープにガスパッチョ(トマトの冷たいスープ)、メインにカニのバスク風焼き物とタコのぴりからをとった。バスクはスペインの北、フランス国境に近い地域なので、お料理もフランス風というかクリーミーでこってりした味付け。タコもぷりぷりしていてあまり辛くはなかったがシンプルな上品な味付けだった。今日は飲みすぎず、でもお腹は満腹になって就寝。

ついに今晩が最後のスペイン滞在となる。今日は闘牛を見るのがメインイベントだ。朝食後昨日入り損ねたプラド美術館に向かう。日曜日の開館間もない時間だったので列も短くて数分で入館できたし、日曜日は入場料無料だったので昨日予定変更したのは正解だったかも。プラド美術館(写真上)は、スペイン王室所蔵の絵画が元になっているので、キリスト教関連の絵画が多い。美しいロイヤルブルーのアンジェリコの「受胎告知」やゴヤ、ベラスケスの代表的絵画を二時間ほど堪能した。


プラド美術館の後は歩いて国立ソフィア王妃芸術センター(写真上)へ移動。こちらはピカソ、ミロなどの現代美術品を常設している。入り口にはガラスバリのエレベーター二基を備えているが、元は病院だったそうだ。縦5m横8mほどあるピカソの大作「ゲルニカ」を鑑賞。丁度近くに日本人グループがいて説明を聞いていたので、同居人はその横に立って耳をそばだてて説明を盗みぎきしてきて、天井の穴は原爆を表しているとか説明を私に繰り返してくれた。


朝から始まっていたマラソンは、国立ソフィア王妃芸術センターを出る頃にはぞくぞくとランナーが到着する時刻となっていたので、しばらく沿道で拍手をしながらランナーを迎えた。お昼には大のお気に入りになったハムをつまみながらビールを飲んで、3時頃一旦ホテルに戻る。闘牛まではまだ時間が十分あったので、ホテル内のジムで久しぶりのサウナにはいって汗をながした。ホテルの1階には土産物店がいくつかあって、ショーウィンドウによさそうな皮製の筆箱を見つけて気になっていたのだが、日曜日の為閉店されたままだった。

午後6時過ぎになっていざ闘牛場に向かう。今の時期はまだ寒いので日向席の方がいいだろう、と言われていたのだが、(夏のスペインは暑い為、日陰席が一番高く、半分日陰半分日向、それから日向席の順にチケットの値段は安くなる)良い席は売りきれていた為、我々は日陰席の前方のチケットを購入していた。国立ソフィア王妃芸術センターに続き、たまたま隣がガイド付日本人観光客だったため、彼らの説明を耳をそばだてて聞けたのはラッキーだった。


闘牛の順序はこうだ。牛以外の闘牛士たちが入場行進する。一旦彼らが退場した後、牛をグラウンドにはなつ。牛の性格を見るためにピンク色の布をちらつかせて牛の反応をさぐる。その後目隠しをされて鎧を装着した馬二頭にそれぞれ槍を持ったピカドールが騎乗で登場し、闘牛士が上手く牛を馬近くにおびき寄せてピカドールは槍で牛をつく。これは牛を弱めるためだ。その後飾りのついた6本の短い槍のようなものを3人の闘牛士が次々に牛にさしこみ、再び牛を奮い立たせる。この頃には黒い闘牛の背中にはどすぐろく見える赤い血が流れ出ているが、闘牛士と牛は一対一となり、闘牛士は赤い布を使って牛の突進をかわしていく。この演技が見事であれば観客から「オーレ!」の掛け声がかかる。この演技をどのくらい続けるかは闘牛士が決めるようだ。そしてついに闘牛士が剣を手にし、牛の肩のあたりから心臓めがけて剣をさす。ほとんど息絶え絶えの牛はやがて息絶え、横たわってしまう。最後に馬数頭で死んだ牛を場外に連れ出して終了。


私達は6頭の牛が闘牛士と対決するのを見た。最初の闘牛では、止めを刺すはずの剣が十分に深くはいっていなかったのか、刺されると同時に牛が悲痛な叫び声をあげて、その後しばらく牛は苦しみながらもがき、哀しい声をあげていた。その声と、目の前で牛が殺されていくのを見たショックで、私は涙が止まらなくなってしまった。隣のスペイン人の女性は私が泣いているのをあらあら、といった感じで笑っていたが、これは私にとって本当に強烈な印象だったのだ。その後結局6頭の演技を見て、上手な闘牛士なら牛をほとんど即死にできることもわかったし、牛が十分に強暴でなかったり、演技が十分でないと観客からブーイングがとぶのも見た。私達が見た闘牛では、闘牛士に怪我人はでなかったようだが、前日のセビージャでの闘牛では闘牛士が重症を負ったらしい。スペイン文化のひとつである闘牛は生と死をかけたエンターティメントなのか、その意義は何なのだろうと考えてしまった。

闘牛が終了したのは午後9時頃、アドバイス通り日陰席は結構寒くて、終わる頃には大分体が冷えてしまったのでホテルに戻り、最後の夜はホテルのルームサービスで食事をとることにした。伊勢えびのパエリアにスープ、サラダをとって食べたがどれもなかなかの味だった。ところが、同居人はお風呂にはいってもさっぱり寒気がとれず、食事途中からダウン、毛布にくるまって寝てしまった。残された私はテレビで英語のニュースを見ながら、開けてしまったワインをちびりちびり飲みながら荷物を片付け始めた。
ついに帰英の日になった。この日は朝からぐずついた天気だった。私は朝食を食べてから再びホテル内のジムでサウナにはいるが、同居人はいまだに体調すぐれず。チェックアウト前に再びホテルの土産物屋をのぞくが、今日も閉まったまま。スペインの朝は遅いのだろうか、などと話しながら買い物は諦める。

午前11時にチェックアウトして空港にタクシーで向かうが、道路は非常に空いていてあっという間についてしまった。もしや、と思い運転手さんに「今日は休日?」と聞いたらそうだ、イースターだからね、と言われた。なるほど、だからホテルの土産物屋は閉店していたし、街中も人が少ないはずだ。

余ったペセタを使うべく免税店をぶらぶらしていると、なかなかよさげなサングラスを発見、即決して購入。しかし、これを買ったばかりに今度は手持ちのペセタは小銭だけになってしまって、最後にお茶をしようにも余裕がない!1ペセタまでポケットの裏まで探して、結局一番安い紅茶と牛乳を選んでどうにか支払いができたが、紅茶はイギリスの足元にも及ばない味だった。

飛行機は時間より遅れて離陸したが、何事もなくガトウィック空港に到着。言葉が通じるって安心だね、ロンドンに初めて観光で来てたらどんな印象なんだろうね、と話しながら帰宅する。久しぶりに見るロンドンの街と人は、なんだかいつもより優しく感じられた。

あびだよりについて

このブログには過去の思い出から現在の猫たちとの生活までが保存されています。London Storyは1998年から2000年までの在英時代の記憶のかけら、Catsにはブログを始める前の記憶のかけら、そして2004年から始めたあびだよりには現在一緒に暮らしている猫たちの様子をアップしてます。

以前使っていたブログツールがサービス終了したこともあり、MTに移行する以前に頂いたコメントが復活できなくなってしまいました。これまでコメント下さった方、申し訳ありません。ぺこり。

ゆっくりペースの更新ですが、たまに覗きに来て下さると管理人は喜びます。多分、猫たちも。

About Aby Family

3匹のアビシニアンファミリ

  • 2001年7月30日生まれ親父。2010年5月21日虹の橋。      
  • 2005年1月10日生まれ奥さん。
  • 2006年4月26日生まれ第3女子。


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